◆ネクタイ豆知識
なぜ男性たちはビジネスの場においてネクタイを身に付けるのでしょうか?
首に下げたからといって、防寒になるわけでも、日差しや外傷から体を守ってくれるわけでもありませんよね?
そんな不思議なネクタイについてまとめてみました。
◆ネクタイの歴史
二世紀初頭、ローマ兵士たちが防寒のために首に巻いていたウールの布(フォーカル)がネクタイのルーツと言われています。
17世紀後半、ルイ13世がクロアチアから兵士を招いた時、そのクロアチアの兵士たちが首に巻いていた色鮮やかな布に興味を持ちました。
側近に「あの布は何か?」と問うと、側近は、「クラヴァット(cravate)です」と答えたのでした。実はクラヴァットとはクロアチア兵士のことで、一種の勘違いが発生したのですが、現在でもフランスではネクタイのことをクラヴァットと呼んでいます。
1850年代、クラヴァットの結び目だけを独立させた蝶ネクタイが登場。
1870年代、アスコット競馬場に集まる紳士たちが新しいネック・ウェアとして取り入れたというアスコット・タイが出現。
1890年代、現在のネクタイと同じ形のフォア・イン・ハンド・タイが登場。フォア・イン・ハンドとは、四頭立ての馬車のことから、御者が手綱さばき便利なように考え出した結び方である、という説や、イギリスのオスカー・フイルドが創案したという説もある。
◆日本でのネクタイの歴史
18世紀の中頃、ジョン万次郎が帰国した際に渡来したと言われています。
明治17年、帽子商小山梅吉の手による蝶ネクタイが国産第一号である。
大正末期、洋服の浸透に伴い、ネクタイも一般市民へ浸透し、現在ではメンズファッションに欠かせないアイテムとなっている。
◆国別での呼び方
アメリカ→ネクタイ(necktie)
イギリス→タイ(tie)
フランス→クラヴァット(cravate)
ドイツ →クラヴァッタ(krawatte)
スペイン→コルバータ(corbata)